テスター、最初に必ず揃えて欲しい工具

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電子工作をするうえではいろいろと工具が必要です。ドライバーやペンチなどはすでに持っているでしょうし100円ショップでも買えます。

しかし、日常的には使われなくてもなくても、電子工作をするうえで必ず用意して欲しいものはテスターです。

電子工作に必要なもの

最近はケーブルをつなぐだけで電子工作が簡単にできてしまいます。ブレッドボードを利用すれば半田付け無しでも配線ができます。

半田ごてなどの工具が必要なくても必ず用意して欲しいものがテスターです。

テスターの種類

テスターとはテスト、検査するものの一般名称でLSI製造工程で使われる検査装置もテスターと呼ばれます。

個人で使えるものでもいろいろな種類があります。

これはLANケーブルや電話のモジュラーケーブルをテストするものです。ケーブルの両端を接続することで断線やピンの接続間違いなどをテストできます。

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テスターを分離することで壁に埋め込まれたりして離れたケーブルの両端でもテストできます。

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これはLEDをテストできます。表示された電流を流せるので、どのくらいの電流を流せば必要な明るさに光らせることができるかも、大まかに調べられます。

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これはマルチファンクションテスターで、抵抗値、キャパシタンス、インダクタンスなどいろいろな素子の値を測定できます。見た目は抵抗でもインダクターだったりするので、素子の種類の判定にも使えます。

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これはクランプメーターです。一般的なテスターに機能も持ちますが、ケーブルをクランプすることで電極に接触させなくても磁界を読み取って電流などを測れます。

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利用は主に強電ですがACケーブルをクランプすることで消費電力を計算することもできます。ACケーブルは2本が並行していてそのままでは測定できませんので、このようなもので1本に分離して測定します。

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一般的なテスター

これらのテスターは特定用途で必要なので、必要になった場合に買い足せばよいでしょう。

電子工作で必要なのは一般的にテスターと呼ばれるものです。

何故テスターが必要なのか

回路が動作していることを確認することももちろんですが、それ以上に私が重要だと思うことは、作業者の安全と、装置の破損の回避です。

作業者の安全というのは、電気というものは見えませんので感電の危険性があっても分かりません。電池で動作するものでも高い電圧に昇圧している場合もあり、安全とは言い切れません。未知の回路の場合はどのくらいの電圧がかかっているのかを知ることで危険を回避できます。

装置の破損というのは、電池を使う機器なら1.5V、3V、4.5V、6Vと使う電池の本数で電圧が変わります。IoT機器なら3.3Vか5Vが使われます。LEDは3V程度かければ点灯しますが、証明に使われるものは12Vが一般的です。このように機器によって動作電圧が異なるため、電源もそれらに対応できるものが必要となります。汎用電源を用意すればよいのですが、簡単に済ませるならACアダプターが使えます。ACアダプターは出力電圧固定のものと切り替え式のものがあり、固定のものも外観では出力電圧の違いが分かりません。そのため装置に電源をつなぐ前に電源から出力される電圧を確認しておかないと、高い電圧をかけて装置を壊してしまう場合があります。

テスターの種類

テスターの機能はピンキリで、測れる項目が増えたり、測れる精度が上がると値段が上がります。

上記のような専用テスターではなく一般的な汎用テスターにもいくつか種類があります。

アナログテスター

最近ではほとんど見なくなりました。

数値で直接読めない不便さがありますが、反応が速いのがメリットです。

デジタルテスターはサンプリング時間とレンジ切り替え時間で安定した値が読める状態になるまで数秒かかります。

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このようなオプションを使うことで一定値が流れているのか、パルスなのかを判定して間違った値を読むことを防ぐこともできます。

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デジタルテスター(オートレンジ)

これはオートレンジのデジタルテスターです。

オートレンジは測定する値に合わせて測定レンジが自動で切り替わるものです。ただ、一発で正しいレンジで測定されるわけではなく、測定値がオーバーフローするとレンジが切り替わるという動作をするので、正しい値が表示されるまでに時間がかかります。

現在売られているデジタルテスターは、ほとんどこのタイプです。

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デジタルテスター(マニュアルレンジ)

同じデジタルテスターでもこちらは自分でレンジを切り替える必要があるテスターです。オートレンジ機能が付いていない分安価で、これは1000円ぐらいで秋月電子通商で買ったものです。

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デジタルテスター(ログ機能付き)

これはオートレンジのデジタルテスターですが、測定値をスマホに飛ばすことができます。そのため継続して測定することで時間経過とともに変化する値を調べることができます。この機種は別途説明します。

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電子工作に必要なテスター

他にもいろいろテスターはありますがピンキリです。精度が高く高機能なら高く、単純な測定しかできなければ安価です。

テスターに必要な機能は、回路が動作していることを確認することと、作業者の安全と、装置の破損の回避です。

そのため、DC電圧、AC電圧が測れることは必須です。抵抗値と導通チェックはあれば便利ですが必ず付いています。

したがって、まず揃えるべきは、1000円程度の安いデジタルテスターです。

電子工作に慣れてくるとどの機能が必要なのかが分かってきます。ただし必要な機能は作るものによって変わりますので自分で知る必要があります。分かったところでテスターを買い足せば十分です。

購入したら電圧の分かっている電池を使って正しい値が表示されるかを確認してください。

例えば新品の単3電池なら約1.5V、CR2032などのリチウム電池なら約3V、電子体温計などに使われるボタン電池なら約1.2Vなどです。精度は気にせず大まかに測れていれば十分です。

まとめ

電気というものは見えません。そのためいろいろと危険です。

電圧が低ければ感電はしなくても、間違った電圧をかけることで装置を壊してしまうこともあります。その見えない電気というものを少し見える形にしてくれるテスターは重要なものです。

難しいものを作るとなるとロジックアナライザーやオシロスコープなど別の測定器が必要になりますが、まずは安価なデジタルテスターを揃えてください。

この記事を書いた人
Solomon

物をただ使うのではなく、より便利に、より使いやすくするにはどうすればよいかを検討して、改造することに興味をそそられます。100均で珍しいものを見つけても更にこれを組み合わせれば、もっと使いやすいものが安価で手に入ると思ってしまいます。

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